2020/06/09

青い青い青い

「青の炎」読了
切ない、、、、面白い、切ない、、、、、

事件の犯人視点で書かれた「倒叙ミステリ」の形で進んで行くので解決シークエンスでカタルシスを得る作品ではない。
殺人事件が発生するミステリではあるのだが、あえて言おう「純文学」だと!!!!!!!いや、ミステリなんだかれどもだ・・・
殺人事件が起こったりとある程度の緩急はあるのだがハラドキシーンではそんなに心が揺り動かされない、もうそこで作者の術中にハマってしまっているのだが・・・・
一見「完璧」な主人公を描いているようで完璧なまでの「未熟さ」をコレでもかと書き綴る作者!只モノではない!

「青の炎」に言及する行があるが「青い」事が大事なのだ、この作品にはっつぅか「青い」事をひたすら書いているのだ。
【「青い」時代】を通り過ぎてきた大人がひたすら切なく感じるのだ!
いっぱしの大人になった気分で唯我独尊、ココに我ありを何の疑いも無く100%信じて、、、と言うか信じるも信じないもそれが普通だった「青い時代」
彼氏の為なら、彼女の為なら死ねる!なんて真顔で思っていた「青い時代」を振り返った時の儚さっつぅか後恥ずかしさに身震いする。
起きる(起こす)事件が殺人事件なので極端に見えるが未熟な為に自分でも気が付かないウチに暴走している状況が何とも切ないのである。
未熟な主人公が最後 あの〆方をするのが何とも「青」くて「切ない」のだよ

思ってたんと違ゃうかったけど非常に「面白かった(作品を楽しめた)」
次も貴志祐介で行ってみますかね?

どうやらコレも映画になっているらしい!
男性タレントを擁く老舗アイドル事務所所属の人が主人公で、この作品が(演技の)転機になったとか、何とか・・・・・
いや、概ね評判イイ人なんですけどね、、、出演作品は何作か観たことありますけど(演技が上手いなんて)1mmも思った事無いので期待しません、ヒロインが女性アイドルタレント事務所の「〇やや」、彼女カワイイよね!そこは気になるwwwけど演技はね、彼女の出演作も視た事あるけど・・・・・・・
この二人でこの作品の「青さ」を描けるとは到底思えないんだが・・・